沈砂池設備Grit chamber equipment
低圧集砂・揚砂設備
低圧集砂方式による揚砂設備は、合流式下水道、あるいは分流式下水道における雨水沈砂池、汚水沈砂池用の揚砂設備です。
本設備は、ポンプ井の滞留水を利用して、通過面績を大きく設けた集砂ノズルから低圧水を散水して集砂する方式で、これにより、雨水沈砂池・汚水沈砂池の集砂・揚砂をおこないます。合流式の雨水沈砂池では、同時に滞留水を排除して、雨水沈砂池と雨水ポンプ井の「ドライ化」をおこなうことができます。
特長Feature
- 構成機器が単純で維持管理が安易なため、他の集砂・揚砂設備に比較してコスト縮減ができます。
- 合流式下水道の雨水沈砂池では、集砂・揚砂終了後、ポンプ井に残った滞留水は排水することにより、雨水沈砂池およびポンプ井のドライ化が可能となり、悪臭や公共水域への汚濁排水量の削減ができます。
- 低圧による散水のため、下水ミスト(霧)の発生がなく衛生的であり沈砂池の覆蓋などが不要です。
- 無人による自動運転ができます。
- 集砂のノズルは、通過面積を大きく設け、きょう雑物による閉塞の恐れがありません。よって、集砂水ポンプで、汚水または雨水を直接給水することができます。また、低圧集砂ではノズルの通過面積が大きいため、目詰まり等の清掃の手間も不要です。
- 雨水・汚水沈砂池の底は、揚砂ポンプピットに向かって勾配を設け、その勾配に大小トラフを配置しているため、効率的に集砂がおこなえます。
▲ 設置イメージ
低圧集砂方式とは
低圧集砂方式とは通過面積の大きな集砂ノズルから低圧で散水集砂する方式で、高圧水を噴射し集砂する高圧ノズル集砂方式に対して低圧集砂方式と呼んでいます。
低圧集砂式揚砂設備
設備は、沈砂池の砂だまりを利用して設けた大小の集砂トラフと集砂配管・集砂ノズル・集砂切替弁・流量調整弁からなる集砂装置、集砂ポンプ、揚砂ポンプ、沈砂分離機から構成されます。
設備運転概要
- 雨水又は汚水沈砂池への流入を停止し、沈砂池、ポンプ井の滞留水を排水し水位を下げます。
- ポンプ井の滞留水を集砂水ポンプで集砂装置に送水し集砂ノズルから低圧散水して集砂します。
- 集砂した沈砂は、揚砂ポンプで沈砂分離機に送られ集砂水と分離しホッパに貯留後、適正に処分されます。集砂水はスクリーンできょう雑物を除去後、ポンプ井に戻し循環利用します。
納入実績
対象沈砂池 | 自治体数 | 設置池数 |
---|---|---|
合流式雨水沈砂池 | 29件 | 97池 |
分流式雨水沈砂池 | 19件 | 51池 |
合流式汚水沈砂池 | 2件 | 2池 |
分流式汚水沈砂池 | 1件 | 2池 |
▲ 揚砂設備のフローシート(雨水沈砂池の例)
▲集砂状況