合流改善設備Confluence improvement equipment
ハイブリッド起伏堰
(エアバッグ式鋼製起伏堰)
ハイブリッド起伏堰は、鋼製扉体と袋体(空気袋)により構成されており、袋体に圧縮空気を送り込むことにより、鋼製扉体を起立させます。
また、扉体自重と水圧によって袋体内の空気を排出することで、鋼製扉体を倒伏させます。
特長Feature
- 鋼製起伏ゲートとファブリダム（ゴム堰）のそれぞれの利点を有した、画期的な起伏ゲート。
- 油を使わずに空気で作動するので、環境に優しい。
- 構造がシンプルなため、鋼製起伏ゲートに比べて維持管理が容易で経済的。
▲ 新曽ポンプ場納入
構造
- 鋼製扉体を定着ゴムにて、河床に取り付け、その背面の河床にゴム引布製の袋体を固定します。
- 半開状態においても、Vノッチ現象が生じず、安定した流況が得られます。
- 袋体は、工場製作時において独立した気密構造体に成型し、気密性能に対する信頼性の向上を図っています。
- 袋体内部に空気圧ユニット（コンプレッサ）からの圧縮空気を送り込むことにより、袋体を膨張させて鋼製扉体を起立させます。
- 倒伏操作は扉体自重と水圧で、袋体内の空気を排出することにより行います。
- 開度計（傾斜計）を鋼製扉体に取り付けることにより、操作室、遠方にて扉体の傾斜角度を監視することが可能です。
- 洪水時には、機械式自動倒伏装置（フロート式）にて、無動力で出水時の上流水位を検出し、倒伏させます。なお、現地条件により、電気式自動倒伏装置（オプション）を併設することが可能です。
主な納入実績
千島下水処理場【大阪市(クボタ経由)】
| 形式 | ハイブリッド起伏堰 |
|---|---|
| 設置数 | 2門 |
| 純径間 | 2.35m |
| 扉高 | 1.15m |
| 設置場所 | 着水井 |
| 納入年月 | 2007年3月 |
新曽ポンプ場【埼玉県戸田市】
| 形式 | ハイブリッド起伏堰 |
|---|---|
| 設置数 | 1門 |
| 純径間 | 4.8m |
| 扉高 | 1.0m |
| 設置場所 | 着水井 |
| 納入年月 | 2008年3月 |
千年処理場【名古屋市】
| 形式 | ハイブリッド起伏堰 |
|---|---|
| 設置数 | 4門 |
| 純径間 | 4.6m |
| 扉高 | 1.63m |
| 設置場所 | 雨水沈砂池前 |
| 納入年月 | 2008年5月 |
古府赤坂排水区【高岡市】
| 形式 | ハイブリッド起伏堰 |
|---|---|
| 設置数 | 1門 |
| 純径間 | 1.4m |
| 扉高 | 0.5m |
| 設置場所 | 雨水吐室 |
| 納入年月 | 2009年3月 |
今福下水処理場【大阪市(日東河川工業経由)】
| 形式 | ハイブリッド起伏堰 |
|---|---|
| 設置数 | 2門 |
| 純径間 | 3.0m |
| 扉高 | 2.8m |
| 設置場所 | 雨水沈砂池前 |
| 納入年月 | 2011年3月 |
既存製品との比較
| ハイブリッド起伏堰（SR堰） | 鋼製起伏ゲート | ファブリダム（ゴム堰） | |
|---|---|---|---|
| 土木構造 | 長方形断面 | 長方形断面 | 台形・長方形断面 |
| 水位・流量調節 | 制度は鋼製起伏ゲートより劣るが、任意の開度調節が可能 | 高精度の開度調節が可能 | Vノッチの関係で、開度調節困難 |
| 据付 | 重機は小さく済む | 重機は大きくなる | 重機は小さく済む |
| 維持管理 | ゴム堰と同等である | 作動油、漏油確認 | ブロワの結露排出、フィルタ清掃等 |
| 上部工概算工事費 | ゴム堰よりやや高価である | 最も高価である | 最も安価である |
