河川浄化設備River purification facilities
散気式河川浄化設備
散気式河川浄化設備は水路内の滞留状態の解消、低層への酸素供給、流入汚濁負荷の低減、植物プランクトン増殖抑制等を目的として水路内にエアレーションを行うものです。
特長Feature
- 設備は全て水中に没しているため、景観を阻害しません。
- 河川が本来持っている浄化能力を引き出すことを目的とした保全方法であるため、環境に優しい設備です。
▲ 石狩放水路 散気式河川浄化設備全景(左)・石狩放水路全景(右)
効果
以下に、4時間/日運転を実施した際の溶存酸素(DO)の改善状況を示す。エアレーション8日後には底層部が回復して鉛直分布がほぼ一定となり、また13日後にはその影響範囲が水路全体に及んでいることが確認できる。以上より、本施設は当初の目的を十分に果たしていると考えられます。
▲ 水路延長方向でのDOの回復状況
▲ 水深方向でのDOの回復状況
設備仕様
設計条件
HWL | EL+1.5 |
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河床高 | EL-5.0(吐口)EL-4.6(呑口) |
送気装置
エアコンプレッサ(寒冷地仕様) | 2台 |
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型式 | スクリュウ回転型単段圧縮油冷式(クリンエアユニット付) |
口径 | φ50mm |
空気量 | 8.9m³/min/台(最大値) |
電動機 | 55kW、AC400V、50Hz |
起動方式 | スターデルタ起動 |
エアレーション装置:3箇所
吐出能力 | 最大6000m³/min程度の能力 3000〜6000m³/minの範囲で均等にエアが出る構造 |
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設置場所 | 水中(計画河床高以下)SP2100、SP1100、SP300 |
材質 | SUS304TPY(主要部) |
効果範囲 | 約700m(上流200m、下流500m) 4700m³/minの空気量(通常運転) |